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「また辞めたくなっている」
「自分は根気がないのだろうか」
転職を繰り返していると、そんなふうに自分を責めてしまうことがあります。
筆者も新聞記者、雑誌編集者、フリーライターを経て、転職は6回。39歳で未経験から上場企業のオウンドメディア担当になりました。
振り返って思うのは、転職を繰り返す原因は「根気」ではなく、毎回同じところでつまずくパターンにあるということです。
この記事でわかること
- データで見る、人が前の職場を辞めた理由
- 転職を繰り返す人に多い5つのパターン
- 転職6回の筆者の場合、何が原因で、何が止めたのか
- 次の転職で繰り返さないための準備
データで見る:前の職場を辞めた理由
厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」で、転職した人が前の職場を辞めた理由を見ると、女性では「職場の人間関係が好ましくなかった」が11.7%。「その他の個人的理由」を除くと、労働条件に次いで2番目に多い理由でした。
男性でも人間関係は9.0%あり、40〜44歳の男性に限ると16.0%にのぼります。
また、同じく厚労省の「令和2年転職者実態調査」では、自己都合で辞めた理由(3つまで回答)として、「満足のいく仕事内容でなかったから」が26.0%で2番目に多くなっています。
データのポイント
- 人間関係は、年代や性別を問わず主な退職理由の一つ
- 「仕事の中身に満足できない」も、退職理由の上位に入る
- どちらも、職場が変わっても同じように起こりうる
転職を繰り返す人に多い5つのパターン
- 職場の人間関係で限界がくる
仕事内容に大きな不満はなくても、上司や同僚との関係がつらくなって辞める。人間関係は入社前に見えにくいため、次の職場でも同じことが起こりやすい理由です - 仕事に価値を見いだせなくなる
最初は面白かった仕事に慣れ、少しずつ「これを続ける意味は何だろう」と感じるようになる。ある日突然ではなく、じわじわ進むのが特徴です - 転職の軸が「条件」だけ
給料や休日だけで次の会社を選ぶと、入社後に「思っていたのと違う」となりやすくなります - 入社前の情報が足りない
社風や暗黙のルールは、求人票にはほとんど書かれていません。入ってから知って合わない、というケースです - 「離れること」が目的になっている
今の職場の不満から逃れることだけを考えると、次の職場で何を得たいのかが決まらないまま動いてしまいます
セルフチェック:あなたはどのパターン?
過去の退職を振り返って、当てはまるものは?
- 職場の人と合わないことが、辞めるきっかけになりがち → パターン①
- 入社して1年ほどで、仕事が「作業」に感じ始める → パターン②
- 求人を選ぶとき、最初に給料と休日を見る → パターン③
- 社風や職場の雰囲気を、入社前に確かめたことがない → パターン④
- 次の職場で何をしたいかより、今の職場から離れたい気持ちが強い → パターン⑤
当てはまったものが、あなたが毎回つまずいているパターンかもしれません。複数ある場合は、過去の退職で一番多かった理由から見直してみてください。
実体験:転職6回を振り返ると、原因は2つだった
一番の理由は、人間関係
筆者もこの機会に6回の転職を、それぞれ「一番の理由は何だったか」で振り返ってみました。行き着く答えは、人間関係です。
新聞社でも出版社でも、仕事の中身そのものは大きくは変わりません。取材して、書いて、編集する。違ったのは、一緒に働く人との関係でした。
「またか」と思ったのは、仕事に価値を感じなくなるとき
もう一つ、自分で「またか」と思うパターンがありました。やっている仕事に、少しずつ価値を見いだせなくなっていくことです。
最初は手応えがあった仕事も、慣れてくると同じことの繰り返しに見えてくる。大きなきっかけがあるわけではないので、気づいたときには気持ちが離れている。この感覚が戻ってくると、「ああ、また同じところに来た」と感じていました。
39歳の転職で、繰り返しが止まった理由
39歳でオウンドメディア担当になってからは、5~6年くらいは続いています。「またか」の感覚も今のところまったくありません。その理由を考えると、外側と内側の2つがありました。
外側の理由は、まったく初めての業界で、しかも日進月歩で変わっていく世界だということ。最近ではAIとの付き合い方も考えなければなりません。「仕事に価値を見いだせなくなる」ほど暇ではない、というのが正直なところです。
内側の理由は、自分も大人になり、多少のことでは揺らがなくなったこと。以前なら気持ちが離れるきっかけになったことでも、受け流せるようになりました。(会社員という働き方そのものとの相性については、会社員に向いてない?最初からそう感じていた元記者が、6回の転職でたどり着いた答えに書きました)
繰り返しを止めたのは根気ではなく、自分がつまずくパターンを避けられる環境と、揺らぎにくくなった自分だったのだと思います。
原因別:次の転職で変えること
比較例
- ❌ 人間関係で辞めたのに、次も仕事内容と給料だけで選ぶ
- ⭕️ 面接の逆質問やカジュアル面談で、チームの人数や雰囲気、前任者が辞めた理由を聞いておく
- ❌ 仕事に飽きるたびに、似た仕事の別の会社へ移る
- ⭕️ 変化が速い分野や、新しく覚えることが多い仕事を選ぶ
- ❌ 「今の職場を離れたい」だけで応募を始める
- ⭕️ 過去の退職理由を並べて、共通点を確認してから動く
人間関係や社風は、求人票だけではわかりません。企業の内部事情に詳しい転職エージェントに聞くと、職場の雰囲気や離職の傾向を教えてもらえることがあります。
注意:パワハラやいじめなどで心身に不調が出ている場合は、「また転職を繰り返してしまう」と我慢する必要はありません。まずは自分の身を守ることを優先してください。厚生労働省のあかるい職場応援団では、ハラスメントの相談窓口を紹介しています。
繰り返しを止めるために、動く前にやること
- 過去の退職理由を1行ずつ書き出す
建前ではなく、本音の理由を書きます。面接用の言い方は後で考えれば大丈夫です - 共通点に印をつける
同じ言葉が何度も出てくるなら、それが自分のつまずくパターンです - 次の職場で確かめる質問を決める
人間関係ならチームの雰囲気、仕事への飽きなら入社後に任される仕事の幅、というように、パターンに合わせて確認します - 第三者に棚卸しを手伝ってもらう
自分の退職理由は、自分では「仕方なかった」と見えがちです。人に話すと、共通点に気づきやすくなります
転職の軸の決め方は、転職の軸が決まらない。何度も転職してしまう人が「自分の軸」を見つける方法でくわしく解説しています。
ひとりで振り返るのが難しければ、転職を前提にせず、キャリアの棚卸しを一緒にしてくれるコーチングサービスを使うのも一つの方法です。

よくある質問
Q. 転職を繰り返すのは、根気がないからですか?
A. 筆者はそうは思いません。多くの場合、毎回同じところでつまずくパターンがあります。原因がわかれば、次の職場選びで避けることができます。
Q. 人間関係が理由の転職は、面接でどう伝えればいいですか?
A. 前の職場の悪口にならないよう、「どんな環境なら力を発揮できるか」に言い換えるのがおすすめです。転職回数を聞かれたときの答え方は面接で「何回目ですか」と聞かれたときの答え方でも解説しています。
Q. 転職したばかりなのに、もう辞めたいときは?
A. すぐに動く前に、今回の「辞めたい」が過去と同じパターンかどうかを確かめてみてください。3人に取材した転職したばかりなのにまた辞めたい30代へも参考になるはずです。
Q. 仕事に飽きてしまうのは、自分の性格の問題ですか?
A. 性格というより、仕事の変化の量と自分の相性の問題ではないでしょうか。筆者の場合、変化の速い業界に移ってから、飽きを感じる暇がなくなりました。
まとめ:原因がわかれば、次は選び方を変えられる
転職を繰り返してしまうのは、根気がないからではありません。人間関係、仕事への飽き、条件だけの選び方、情報不足、不満からの離脱。多くの人は、このどれかで毎回つまずいているように思います。
筆者の場合は、人間関係と、仕事に価値を感じなくなることでした。原因がわかれば、次の職場で何を確かめ、どんな環境を選べばいいかが見えてきます。
まずは過去の退職理由を書き出すところから始めてみてください。

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※データ出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」、厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
本記事は筆者の実体験に基づく個人の感想です。紹介しているサービスのリンク経由でお申し込みいただくと、当方に紹介料が発生する場合があります。サービス選びの際は、必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。


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