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「28歳で4社目って、多いよな」
履歴書を書きながら、そう思ったそうです。2回目まではそれほど気にしていなかった。でも3回目となると、「また辞める人」と思われるのではないか。応募する前に、「3回目 転職 不利」と検索していたといいます。
20代で3回目の転職を考えている人は、少なくありません。では、実際に3回目に踏み出した人は、どうなったのか。この記事では、20代で3回目の転職に向き合った3人に話を聞きました。うまくいった人、苦戦した人、そして見送った人です。
この記事でわかること
- 20代で3回目の転職は、データで見て「多い」のか
- 3回目の転職がうまくいった人・苦戦した人・見送った人の実際
- 面接で実際に聞かれたことと、答え方の変え方
- 3回目で迷ったときに、応募前に確認したいこと
データで見る:20代の3回目は「少数派」。採用側の見方も変わりやすい
マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」では、20代男性の転職経験者のうち、転職回数が1回の人は48.9%、2回は31.3%でした。3回以上は合わせて2割ほどです。
採用する側の見方も、3回目で変わりやすくなります。dodaが採用担当者に行ったアンケート(2018年)では、20代の転職希望者について「転職回数が選考に影響するのは何回目からか」を聞いたところ、「3回目から」が28.2%で最多でした。
20代で3回目は、数字の上では少数派で、選考でも見られやすい。ただ、それで転職できないかというと、そうとは限りません。ここからは、3人の実際の話です。
出典:マイナビ「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(マイナビ転職エージェント掲載)、doda「転職回数が多いと選考結果に影響がある?」(2018年12月、採用担当者103人)。年代別の平均は転職回数の平均は何回?にまとめています。
話を聞いた3人
今回、20代で3回目の転職についてお話を聞いたのは以下の3人です。
| Aさん | Bさん | Cさん | |
|---|---|---|---|
| 年齢・性別 | 28歳・男性 | 27歳・女性 | 29歳・男性 |
| 今の仕事 | SaaS企業の法人営業 | 人材系企業の採用支援 | メーカーの商品企画 |
| 3回目の結果 | 転職して年収アップ | 5か月かけて転職 | 転職せず社内で解決 |
Aさん(28歳):3回目で、年収が約70万円上がった
Aさんは新卒で人材会社の営業に入り、1年半ほどで退職しました。件数をひたすら追う働き方が合わなかったそうです。
2社目のIT系企業は仕事こそ面白かったものの、残業が多く、平日はほぼ仕事だけ。3社目もIT系の法人営業でした。
きっかけは「数年後の自分が見えない」
3社目は働きやすい職場でした。ただ、扱う商材が小さく、数年後に自分の市場価値が上がっているイメージが持てなかった。当時27歳。「20代のうちにもう一度挑戦するなら、今かもしれない」と考えたといいます。
「また同じことになりませんか?」と聞かれた
面接では、回数についてかなり聞かれました。いちばん印象に残っているのは、この質問です。
「それぞれの会社を辞めた理由は分かりました。ただ、今回入社しても、また同じことになりませんか?」
最初は、会社ごとに辞めた理由を説明していました。「残業が多かった」「成長できなかった」と、それぞれへの不満をそのまま話していたそうです。
しかし、なかなかうまくいかない。そんな時、転職エージェントから言われたのが、「3回の転職をバラバラに説明するより、キャリアの軸としてまとめたほうがいい」という助言でした。
不満を並べると、採用側には「また不満があったら辞める人」に見えるからです。
Aさんは、説明をこう組み立て直しました。
Aさんが使った説明
「1社目で営業の基礎を学び、2社目でIT業界を経験し、3社目で法人営業の経験を積みました。そのうえで、今後はより規模の大きい顧客に提案し、営業として専門性を高めたいと考えています」
過去の不満ではなく、今回の転職で何を実現したいか。話の中心を、そこに移したのです。
結果:年収470万円→540万円、残業は半分に
転職サイト2つとエージェント2社を使い、今のSaaS企業に入りました。年収は470万円から540万円に上がり、月30時間以上あった残業は15時間前後に減少。仕事内容もやりたかったことに近づきました。
「3回目だから転職できない、ということはありませんでした。ただ、1回目、2回目よりも『なぜまた転職するのか』は明らかに厳しく見られたと思います」
Bさん(27歳):30社応募して、書類が通ったのは10社弱
Bさんは新卒で広告会社の営業に入り、長時間労働のため1年ほどで退職しました。2社目のWeb広告系の会社では、仕事が想像以上にテレアポ中心だったため、2年弱で転職。3社目の人材系企業で採用支援の仕事に就きました。
「結局、同じことを繰り返している」
入社して1年ちょっとで部署の方針が変わりました。営業数字を強く求められるようになり、仕事は新規営業が中心に。「結局、転職しても同じことを繰り返している」と感じ、4社目を探し始めました。
友人からは「次で4社目でしょ?」と言われ、自分でも「また辞めるの?」と思っていたそうです。最初は「まだ27歳だし大丈夫だろう」と考えていましたが、活動を始めてから、その不安が現実になりました。
書類通過率は、2回目より明らかに低かった
30社ほど応募して、書類が通ったのは10社弱。すべてが転職回数のせいかはわからないものの、2回目の転職のときより通過率は明らかに低かったといいます。面接では、こう聞かれました。
- 「1社あたりの在籍期間が短いですが、なぜですか?」
- 「今回の転職理由も以前と似ていませんか?」
最初は「1社目は残業が多くて、2社目は仕事内容が合わなくて、3社目は会社の方針が変わって……」と、全部を別々に説明していました。自分でも、言い訳っぽく聞こえていたそうです。
「全部に共通する原因は何か」で、軸が見えた
最初は転職サイトだけで応募していましたが、書類落ちが続いたため、途中から転職エージェントを使いました。そこで聞かれたのが、「全部の転職に共通する原因は何か」という質問です。
Bさんは、説明を次の軸にまとめ直しました。
Bさんが使った説明
「営業職そのものが嫌なのではなく、短期的な数字だけを追う営業より、顧客と長期的に関わる仕事をしたいと考えています」
そこから、面接の反応が少し変わった感じがあったといいます。ただ、エージェントによっては「とにかく数を受けましょう」という方針のところもあり、そこは合わなかったそうです。
結果:5か月かけて内定。年収はほぼ変わらず
活動期間は5か月ほど。最終的に採用支援の会社から内定をもらいました。年収は前職とほぼ同じでしたが、仕事は既存顧客の採用支援が中心になり、そこはよかったといいます。
「『3回目だから無理』ではないけれど、1回目や2回目と同じ感覚では通らない。それが一番感じたことです」
Cさん(29歳):3回目を見送り、社内で解決した
Cさんは新卒で小売業に入りましたが、土日勤務が多く、長く続けるイメージが持てずに転職。2社目の営業職に3年ほどいたあと、企画の仕事に興味がわき、メーカーの商品企画に移りました。今の会社が3社目です。
Cさんが営業からメーカーの商品企画に移ったときの求人選びと面接は、営業から商品企画へ転職。未経験のCさんが選んだ求人と、面接で提出した企画書に取材しています。
毎日のように転職サイトを見ていた
きっかけは、直属の上司との関係でした。何を提案しても細かく直され、自分で考えて仕事をしている実感がなくなっていきました。一時期は、毎日のように転職サイトを見ていたそうです。
ただ、29歳で次に転職すると4社目。引っかかっていたのは、回数そのものより、「今回の理由は、本当に転職するほどの理由なのか」という点でした。
「会社が嫌なのか、上司との関係がつらいのか」
転職したいと思って、エージェント2社と面談しました。そこで聞かれたのが、この質問です。
「会社そのものが嫌なのか、今の上司との関係がつらいのか」
答えられませんでした。考えてみると、仕事内容にも、給料や福利厚生にも、それほど不満はなかった。求人を10社ほど見たことで、「今の会社にも意外と条件のいい部分がある」とわかったそうです。
結果:部長に相談し、半年後にチームが変わった
応募は2社だけにとどめ、転職活動を本格化させる前に、社内でできることを試しました。直属の上司のさらに上役に相談し、半年後に担当チームが変わります。それで状況はかなり改善し、転職したい気持ちは弱くなりました。
「3回目だから転職しなかった、というより、3回目だからこそ、勢いだけで辞めないように一度考えた。もし会社全体の文化や仕事内容が合わなかったら、今でも転職していたと思います」
3人の話からわかった、3回目の転職で大事なこと
① 「なぜまた?」は、1回目・2回目より厳しく見られる
AさんもBさんも、3回目では「また同じことになりませんか」「以前と似ていませんか」と、次も辞めないかを確かめる質問を受けていました。回数だけで落とされるわけではないものの、見られ方は確実に変わります。
② 理由はバラバラに話さず、一本の軸にまとめる
2人とも、最初は会社ごとに別々の理由を説明していました。それを「これまでの経験が、次にやりたいことにつながる」という一本の軸にまとめ直したことで、面接の反応が変わっています。
筆者も6回の転職を振り返ったとき、辞めた理由はバラバラでも、移った先はいつも書く仕事・編集する仕事でした。並べてみて初めて、「伝える力を磨きたい」という軸に気づいたのを覚えています。
③ 「会社を変えないと解決しない問題か」を先に考える
Cさんのように、問題が会社全体ではなく特定の人間関係にある場合は、社内の異動や相談で解決することもあります。Bさんが気づいた「どういう働き方をしたいかを決めないまま会社を選んでいた」という共通点も、応募前に立ち止まったからこそ見えたものです。
④ 3人ともエージェントの「問い」で整理できた
軸にまとめる助言、共通する原因を聞く質問、会社と人間関係を切り分ける質問。3人とも、整理のきっかけは転職エージェントからの問いかけでした。
一方で、「数を受けましょう」という担当者は合わなかったというBさんの話もあります。合わないと感じたら、ほかのエージェントに切り替えるのも手です。
3回目で迷ったら、応募前にこの3つを確認
- これまでの転職理由を全部並べて共通する原因は何か
- 今の不満は、会社を変えないと解決しない問題か(異動や相談で変わらないか)
- 過去の経験と次に実現したいことを一本の線でつなげて話せるか
この整理を一人でやりきるのは、簡単ではありません。20代なら、20代の転職支援を専門にしているエージェントに、一度話を聞いてもらうのもひとつの方法です。
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猫の手AGENTは、20代向けの転職エージェントです。登録から相談まで無料で利用できます。
20代で転職を重ねた人がエージェントとどう付き合ったかは、転職回数が多い20代と転職エージェントの相性【3人に取材】にもまとめています。
8か月と6か月で2社を辞めた20代が、面接で退職理由をどう伝え直し、次の会社に何を聞いたのかは、20代で短期離職2回。退職理由の伝え方と次の会社選び【取材】にまとめています。
うまくいく説明・いかない説明
比較例
- ❌ 「1社目は残業が多くて、2社目は仕事が合わなくて、3社目は方針が変わって……」と、会社ごとの不満を並べる
- ⭕️ 「これまでの経験を生かして、〇〇を実現したい」と、軸と次にやりたいことを中心に話す
- ❌ 「今の会社が嫌だから」だけで応募する
- ⭕️ 会社を変えないと解決しない理由かを確かめてから、応募する
よくある質問
Q. 20代で3回目の転職は不利になりますか?
A. 採用担当者へのアンケートでは、20代は「3回目から選考に影響する」という回答が最多でした。ただ、今回お話を聞いたAさんのように、説明を一本の軸にまとめて年収を上げた人もいます。回数だけで決まるわけではありません。
Q. 面接では何を聞かれますか?
A. 3人の話では、「また同じことになりませんか?」「今回の転職理由も、以前と似ていませんか?」など、次も辞めないかを確かめる質問が中心でした。
面接への答え方は転職回数が多いと面接で不利?「何回目ですか」への答え方も参考にしてください。
Q. 転職回数には、何を数えればいいですか?
A. 一般的には「在籍した会社の数−1」です。派遣・アルバイト・試用期間などの扱いは転職回数の数え方にまとめています。
まとめ:3回目は「同じ感覚では通らない」。でも、無理ではない
3人に共通していたのは、3回目だからと諦めなかったこと、そして3回目だからこそ一度立ち止まって考えたことでした。Aさんは軸を言葉にして年収を上げ、Bさんは共通する原因に気づいて会社選びを変え、Cさんは会社を変えずに問題を解決しました。
Aさんの言葉を借りれば、「今の会社が嫌だから」だけでは、3回目は厳しい。過去の転職理由と、今回は何を変えたいのかをつなげて話せるかどうかが、分かれ目です。
過去の転職理由と次にやりたいことが一本の線でつながっているかは、ひとりでは判断できません。転職エージェントに一度話してみれば、説明のどこが弱いかをその場で確かめられます。転職エージェントナビなら、登録も相談も無料です。
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