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未経験歓迎の求人に、手当たり次第に応募する。届くのは、お祈りメールばかり。
携帯ショップの販売員からWebマーケティング職をめざしたAさん(当時25歳)は、4か月ほどの転職活動で、主に書類選考に苦戦しました。「応募数は50社を超えていたと思います」と振り返ります。
一方、SIer(システムインテグレーター)のエンジニアだったBさん(当時28歳)は、半年間に5社に応募しました。条件にすべて合致する会社しか受けなかったからです。
50社を超えて応募したというAさんと、半年で5社に応募したBさん。どちらも初めての転職活動で、思うように進みませんでした。この記事では2人に話を聞き、それぞれがどこで止まり、何を変えたのかをまとめます。
この記事でわかること
- 転職がうまくいかなかった20代2人が、どの段階で止まっていたか
- 2人が変えた求人の探し方と、書類・面接での伝え方
- 自分の転職活動で、どこを見直せばいいかの考え方
転職がうまくいかない20代2人が止まっていた段階
同じようにうまくいかないといっても、止まっていた場所は違いました。
| Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
| 当時の年齢 | 25歳 | 28歳 |
| 前職 | 携帯ショップの販売員 | SIerのシステムエンジニア |
| 当初の希望 | Webマーケティング職 | 事業会社の社内SE、ITコンサル |
| 止まっていた段階 | 主に書類選考(一部は一次面接) | 求人選びと最終面接 |
Aさんは、書類選考の段階で先に進めませんでした。Bさんは最終面接までは進めるのに、そこで見送られていました。
Aさんは未経験のWebマーケティングから求人の探し方を変えた
Aさんが変えたのは、応募の数ではなく、求人の質と書類の中身でした。
50社以上に応募しても、経験をどう生かすかが伝わらなかった
25歳のとき、携帯ショップの販売員からWebマーケティング職をめざして転職活動を始めたAさん。未経験歓迎の求人を中心に応募し、本人の振り返りでは、最初の4か月ほどで50社を超えていたといいます。
結果は、「お祈りメール」の連続でした。たまに面接に進んでも、「なぜマーケティングなのか」を深く聞かれると言葉に詰まり、一次面接で落ちていたそうです。
転機は、転職エージェントの担当者からの一言でした。
「未経験のマーケティング職は倍率が高く、今の書類では熱意しか伝わらない」
マーケティング職全体の倍率を示すデータではありません。ただ、Aさんにとっては、書類に経験をどう生かすかが書かれていないと気づくきっかけになりました。
販売経験を生かせるIT業界の法人営業へ
Aさん自身は「職種ではなく業界へ軸をずらした」と振り返っています。実際には業界だけでなく、めざす職種も変わっています。変更前と変更後を並べると、次のとおりです。
Aさんの変更前と変更後
- 求人の探し方
前:「Webマーケティング・未経験」で検索
後:IT業界(SaaS系)の法人営業に変更。将来マーケティングに関われる機会がある会社を選んだ - 書類の自己PR
前:「SNSをよく見ている」「新しい企画を考えるのが好き」といった内容
後:店舗での接客で身につけた、顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング力など、現職のスキルがどう生きるかを具体的に書いた
ポイントは、好きなことや興味ではなく、これまで実際にやってきた仕事を応募先の仕事につなげて書いたことです。
約1か月半後に、インサイドセールスの内定が出た
Aさんの実感では、軸を変えてからは「書類通過率が劇的に上がり」、手応えが変わったといいます。書類内容の変更から約1か月半で、SaaS系スタートアップのインサイドセールスとして内定が出ました。
今もその会社で働きながら、将来のマーケティング部への異動に向けて実績を積んでいるところです。
Aさんが役立ったと話すのは、エージェントや友人といった第三者と一緒に、自分のスキルを棚卸ししたことでした。
それによって、販売の経験が「営業スキル」に言い換えられると気づけたそうです。
Bさんは応募条件と面接での伝え方を見直した
最終面接での苦戦が続いていたBさんが変えたのは、求人に求める条件の優先順位と面接での話し方でした。
条件を絞った結果、半年の応募は5社だった
Bさんにとっては、初めての転職活動でした。28歳でSIerのシステムエンジニアから事業会社の社内SEやITコンサルを志望していました。
希望は、年収アップ、残業20時間以内、フルリモートなど。条件にすべて合う会社だけを受けたため、半年間で応募できたのは5社でした。
最終面接まで進んでも、「優秀だけど、うちでなくても良さそう」「熱意が感じられない」という理由で見送られることが続いたそうです。
そして、第一志望だった企業の最終面接で落ちたとき、こんなフィードバックを受けたと振り返ります。
「スキルは申し分ないが、一緒に働くイメージが湧かなかった」
これは、その企業が転職エージェントを通じてBさんに伝えた評価です。採用する企業全般が同じ基準で見ているという意味ではありません。ただ、Bさんにはこの言葉がショックで、応募の仕方と面接での話し方を変えるきっかけになりました。
自社プロダクトに関わりたい理由を言葉にした
まず、求人の条件を見直しました。必ず満たしたい条件を「自社プロダクトに関われること」の1つに絞り、年収や働き方に関する条件は緩めました。
面接での話し方も変えました。それまでは、使える言語やプロジェクトリーダーの経験など、事実を並べて話すだけだったといいます。
変えたあとは、現職では顧客の顔が見えず、むなしさを感じていたこと。だからこそ、応募先のサービスを自分の手で育てたいと思っていること。転職したい理由と、その会社で関わりたい仕事を、一つの話としてつなげて伝えるようにしました。
スキルの説明をやめたわけではありません。経験を伝えたうえで、なぜこの会社の仕事に関わりたいのかを足したのです。
会話に慣れ、2か月後にPM候補として内定
応募のハードルを下げてから、Bさんはカジュアル面談にも積極的に参加するようになりました。カジュアル面談は、企業と情報を交換する機会です。
Bさんは、「ここで面接での会話のキャッチボールに慣れていけました」と振り返ります。
スタンスを変えてから2か月後、事業会社のプロダクトマネージャー(PM)候補として内定をもらい、入社しました。
一方で、効果を感じられなかったこともあります。職務経歴書のフォーマットを何度もきれいに作り直したことです。
「デザインをいくら整えても、面接での伝え方が変わらなければたぶん結果は変わらなかったでしょう」とBさんは話します。
今の転職活動で、見直す場所を一つ選ぶ
ここからは、2人の話をもとに編集部が整理した確認項目です。取材相手の言葉ではありません。
転職がうまくいかないとき、応募数を増やすか、条件をさらに絞るかに目が向きがちです。でも2人の場合、変えたのは数そのものではなく、止まっていた段階の中身でした。
今の自分がどこで止まっているかを一つ選んで、そこから見直してみてください。
止まっている段階ごとの確認項目(編集部作成)
- 求人選びで止まっている
希望条件のうち、外せないものと、検討できるものを分けられているか - 書類で止まっている
求人が求めていることと、これまで実際にやってきた仕事のつながりが書けているか - 面接で止まっている
経験を並べるだけでなく、転職したい理由と、その会社で関わりたいことを説明できるか
条件を見直すといっても、生活を維持するための給与や、健康・家庭の事情に関わる条件まで外す必要はありません。Bさんが絞ったのも、何を最優先にするかでした。
また、うまくいかないのを自分の努力不足だと決めつける必要もありません。Aさんは50社を超えて応募していましたし、Bさんは最終面接まで何度も進んでいました。
必要だったのは、希望と経験の結びつけ方を見直すことでした。
よくある質問
Q. 面接では、スキルよりも熱意を伝えるべきですか?
A. どちらか一方に置き換える必要はありません。Bさんは、スキルの説明をやめたのではなく、なぜその会社の仕事に関わりたいのかを加えました。
何をどの程度重視するかは企業によって異なるため、経験と志望理由の両方を説明できるようにしておくのが現実的です。
Q. 希望の職種を変えたほうがいいですか?
A. 一律には言えません。Aさんは、販売の経験を生かせる法人営業を入口に選びました。
ただし、入社後に希望の職種へ異動できるとは限りません。異動を視野に入れるなら、制度や機会があるかを面接などで企業に確認しておくと安心です。
Q. 何社応募すれば、内定が出ますか?
A. 今回の2人の例から見てもわかるように、必要な応募数の目安は決められません。Aさんは50社を超えても書類で止まり、Bさんは5社で最終面接まで進んでいました。
応募数だけでなく、どの段階で止まっているか、その段階に向けて何を準備しているかを分けて考えてみてください。
まとめ:同じ努力を続ける前に、結びつけ方を見直す
Aさんは求人の探し方と書類の中身を変え、Bさんは条件の優先順位と面接での伝え方を変えました。
2人に共通していたのは、同じ努力をただ続けるのではなく、自分の希望とこれまでの経験の結びつけ方を見直したことだと、編集部は見ています。
自分の経験をどう言葉にするか、一人で整理しきれないときは、相談サービスを使うのも一つの方法です。
猫の手AGENTは20代に特化した転職支援サービスで、ヒアリングを通じた強みの言語化や、書類作成・面接対策のサポートを案内しています。相談・サポートは無料です。
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